FBの周辺① 暮らしに余裕なし 困窮母子家庭

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夫婦40代前半。子どもは3人。一番下は中3、長女

20代、長男専門生。夫は自営、9年前に交通事故でk頸椎損傷のため車いす生活。そのためバリアフリーの家を現金で購入。そのうちだんだん自営の仕事が少なくなり、多額の借金をした。家を競売にかけている最中。夫は自営で年金が2ヶ月不足のため、障害者年金が下りない無年金者。いま7万円のマンションに5人で暮らしている。収入は長女の派遣の収入(12万位)だったが、向いていないと退職したばかり。収入はほとんどどなく、毎月家賃7万ほか、光熱費など借金は増えていく。一度生活の立て直しのため、債務整理、生活保護の話も出ているようだが「どうしても子どものために生保は考えられない」と母親は話す。

 食料もほとんどなく、当分の間支援が必要だと考える。毎月30キロのお米と食料を届ける。母親と毎月会って話をしているが、混乱しているため考えがまとまらず、一つ一つ、整理して相談にのっている。中3娘も学習支援に誘ってはいるが、今だ応じなくて「娘1人で外出させるのが心配だ」と話す。送り迎えも可能だと誘うが難しい。多分自分自身が不安で、一番そばに居る中3の娘に頼っているのではとも考えられる。娘の受験も母は心配している。

 現在「奨学米プロジェクト」で支援している一人親家庭は18世帯。うち母子家庭は16世帯。全員が離婚。夫から養育費をもらっているケースは1件。つい最近の相談は夫の借金癖のため離婚後の今でも、支払い続けているケースもある。詳しく事情はまだ聞き取れていない。

 

●低賃金、時間なし。余裕なし。すれ違い家族

 単身家庭の母親の仕事はパートやアルバイトで収入が少なく、全く生活に余裕はない。朝から一つの仕事をこなし、夕方からまた次の仕事にかけもちをする。残された子どもはそれぞれに夕食を済ませる。「食料を頂けて非常に助かっています」と話すが、家族がすれ違い、じっくり話すゆとりのなさにも傷ついている。Vネットで短い時間話を聞くが関を切ったように、子どもが学校に行っていない事や職場でのいじめ、自分の体調のことなど胸を痛め、孤独な子育てだと感じる。確かにほとんどの母たちが更年期にかかる年齢だ。また子ども手当も非常に助かるが、年4回まとめての支給なため、使い勝手が悪く、入学時期、就職、修学旅行など支給時期、個人事情別など考慮できないのだろうか。

 

●養育費 親として支払え! 

 結婚して子どもが誕生して、離婚となってしまっても、養育費は必ずこどもが健やかに育つためにも支払う約束を離婚成立の条件にして欲しい。中には別れられるだけでラッキーだったと話すケースもあるが、こんなにも女性一人が責任と負担を負うのは不条理だと感じる。夫婦が上手くいかなくても、未来あるこどもの人権を離婚の際、どこかが倫理として正しい親の道を説いて欲しい。それはどこなのかは分らないが。

 

 辛い話ばかりではない。「学習支援を受けていて目指していた100番内に入れて、母&子とも非常に喜んでいます」と報告を受けた。早速、若者支援の中野先生に報告。「めちゃめちゃ嬉しい次第です」と。

 また「今日は何が入っているのかな~とこどもが楽しみにしています」というお母さんの話も聞く。子どもの年を考えながらお菓子や飲み物、缶詰を食料と詰めとき「早く渡したいな」と、ちょっと嬉しいキクチがいます。

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